海沿いの道を走っていると、ふと小さな入り江が現れる場所がある。
鹿児島県南大隅町にある島泊海岸。
大きな海岸ではないけれど、この場所には独特の静けさがあった。
印象に残ったのは、海の色ではなく岩の形だった。
海岸の両側には大きな岩があり、その一部は洞窟のように削られている。
長い時間をかけて、波と風がつくった形だ。
その岩に囲まれるように、小さな入り江ができている。
外海の波はほとんど届かず、海は驚くほど静かだった。
岩の曲線と洞窟の影。
そしてその奥に、ひっそりと広がる小さな海。
派手な景色ではない。
けれど、この入り江には、どこか時間がゆっくり流れているような静けさがある。
岩と洞窟に守られた小さな海を、空の上から静かに眺めていた。